スポーツ能力は「努力」と「体質」どちらで決まるのか?

発育

子どもの成長を左右する「見えない個人差」

「努力すれば必ず伸びる」
スポーツの現場では、昔から当たり前のように使われてきた言葉です。

もちろん、努力は必要です。
ただ、育成年代を長く見ていると、
同じだけ努力しても、伸び方がまったく違う子どもたちがいるのも事実です。

では、スポーツ能力は
努力で決まるのか、それとも体質なのか。

この問いを、感情論ではなく整理していきます。


「努力が足りない」と言われやすい理由

伸び悩んでいる子どもに対して、
周囲が最初に考える原因はだいたい決まっています。

  • 練習量が少ない
  • 集中力が足りない
  • 本気度が足りない

こうした言葉は、
決して悪意から出ているわけではありません。

ただし問題は、
それ以外の要因が見落とされやすいことです。


同じ努力でも「結果が違う」現実

現場でよく見るのは、こんな光景です。

  • 同じ練習メニュー
  • 同じ指導
  • 同じ頻度

それでも

  • すぐに動きが良くなる子
  • 何度やっても感覚をつかめない子
  • すぐ疲れてしまう子
  • ケガが多く練習が続かない子

この違いは、
やる気の差だけでは説明できません。


スポーツ能力を分ける「体質」という要素

スポーツ能力は、
単純に「上手い・下手」で決まるものではありません。

子ども一人ひとりには、次のような違いがあります。

  • 筋肉の使い方の得意・不得意
  • 疲労の溜まりやすさ
  • 回復スピード
  • トレーニングへの反応の早さ

これらは
本人の意思ではコントロールできない部分です。

ここで言う「体質」とは、
才能というよりも初期設定の違いに近いものです。


努力は「無意味」なのか?

ここで誤解してほしくないのは、
努力が無意味だと言いたいわけではないということです。

努力は、どの子にも必要です。

ただし重要なのは、

  • 努力が「同じ結果」を生むわけではない
  • 努力への「反応」には個人差がある

という点です。

努力は
体質という土台の上で効果を発揮するものだと考えると、
我々、現場の感覚と一致します。


「努力不足」と決めつけるリスク

体質の違いを考慮せずに、

  • もっと走れ
  • もっと練習しろ
  • 気持ちが足りない

と追い込むと、どうなるか。

  • 慢性的な疲労
  • ケガの増加
  • 自信の低下
  • スポーツそのものが嫌いになる

努力させるつもりが、
逆に成長を止めてしまうこともあります。


体質を知ると「判断の質」が変わる

体質の存在を理解すると、
親や指導者の判断が変わります。

  • なぜ伸びにくいのか
  • どこに時間をかけるべきか
  • 無理をさせるべきか、待つべきか

これらを
感覚ではなく、根拠を持って考えられるようになります。

これは、
子どもを諦めるための情報ではありません。

遠回りを避けるための視点です。


「体質を知る」ことはズルではない

ときどき、

「体質を理由にするのは逃げでは?」
「努力しなくなるのでは?」

と感じる方もいます。

ですが実際は逆です。

体質を理解した子ほど、

  • 無理な努力をしなくなる
  • 合った方法で努力できる
  • 継続しやすくなる

努力の質が上がるケースが多い。


親が持っておきたい判断軸

スポーツ能力を考えるとき、
親が持っておきたいのはこの視点です。

努力か、体質か
ではなく
体質を理解した上で、どう努力するか

この順番を間違えないこと。


次に考えるべきこと

ここまでで、

  • スポーツ能力には個人差がある
  • 努力だけでは説明できない要素がある

ことは整理できたはずです。

では次に出てくる疑問は、これです。

「じゃあ、その体質や適性をどうやって知ればいいのか?」

  • 指導者の目
  • 成績
  • 体力テスト

それぞれに限界があります。

👉 次の記事では
子どものスポーツ適性を知る方法はあるのか?
というテーマで、選択肢を整理します。


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