感覚や結果だけに頼らないための考え方
「この子には、このスポーツが向いている」
指導現場でも、家庭でも、よく使われる言葉です。
ただ実際には、
“向いている・向いていない”をはっきり判断するのは、とても難しい。
なぜなら、多くの判断が
感覚や結果だけに基づいているからです。
この記事では、
子どものスポーツ適性を判断する際に使われている方法と、
それぞれの限界を整理します。
よく使われる「スポーツ適性の判断材料」
多くの家庭や現場では、次のような要素が判断材料になります。
- 指導者の目
- 試合の結果・成績
- 体力テスト
- 本人の好みや性格
どれも大切な要素です。
ただし、万能ではありません。
指導者の目は「今」を見るのが得意
指導者の観察力は、とても重要です。
これらを瞬時に評価できるのは、現場経験があるからこそ。
ただし、指導者の目が強いのは
「今どう見えるか」。
- 成長前か後か
- 体格差が大きい年代か
- 役割やポジションの影響
こうした要素によって、
評価は簡単に変わってしまいます。
成績・結果は「環境」に左右されやすい
試合で活躍しているかどうか。
これも分かりやすい指標です。
ただ、成績は
- チーム力
- ポジション
- 出場時間
- 指導方針
といった環境要因の影響を強く受けます。
結果が出ている=適性がある
とは、必ずしも言い切れません。
体力テストが測れるもの・測れないもの
体力テストは、数値で見られる点がメリットです。
- 走る
- 跳ぶ
- 投げる
といった基礎能力は把握できます。
一方で、
- 疲労回復のしやすさ
- トレーニングへの反応
- ケガのしやすさ
といった部分は、
体力テストだけでは分かりません。
「好き」「やりたい」はとても大切
本人の気持ちは、絶対に無視できません。
この感情がなければ、
どんなスポーツも長続きしません。
ただし、
好き=体に合っている
とは限らない、という現実もあります。
なぜ判断が難しいのか
ここまで見てきたように、
- 見える情報は多い
- でも、決定打にはなりにくい
これがスポーツ適性判断の難しさです。
理由はシンプルで、
**重要な要素ほど「目に見えない」**から。
- 筋の特性
- 回復の速さ
- 刺激への反応
- ケガ耐性
これらは、
結果が出てからでないと分かりにくい。
「あとから分かる」では遅いこともある
現場でよくあるのが、
- 気づいたときにはケガが多い
- 伸びない理由が分からないまま続けてしまう
- 本人が自信を失ってしまう
というケースです。
これは誰かのミスではありません。
判断材料が足りなかっただけです。
適性を知るために考えられる選択肢
ここで大切なのは、
1つの方法で全てを判断しようとしない
ということ。
- 指導者の目
- 成績
- 体力テスト
- 本人の気持ち
これらに加えて、
体の特性を知る視点があると、判断は変わります。
「体の特性」を知るという考え方
体の特性とは、
- どんな刺激に反応しやすいか
- どれくらい疲れやすいか
- 回復に時間がかかるか
- ケガのリスクが高いか
といった、
努力の前提条件の部分です。
これを知ることで、
- 無理な練習を避けられる
- 合わない方向に進みにくくなる
- 判断を感覚だけに頼らずに済む
というメリットがあります。
適性を「決める」ためではない
ここで勘違いしてほしくないのは、
適性を知る目的は
- スポーツを断定する
- 将来を決める
ことではありません。
目的はあくまで、
判断の材料を増やすこと
です。
次に考えるべきこと
ここまでで、
- 従来の判断方法の限界
- 見えない特性の重要性
は整理できたはずです。
では次に出てくる問いは、これです。
「その体の特性を、どうやって知ればいいのか?」
感覚ではなく、
経験だけでもなく、
もう一つの補助線として使える選択肢。
👉 次の記事では
子どものスポーツ選択で後悔しないために、親ができること
というテーマで、具体的な考え方を整理します。




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