なぜ近年、子供の運動能力が低下しているのか。

発育


はじめに

こんにちは。

皆さんは子供の頃、何をして遊んでいましたでしょうか。

鬼ごっこやサッカー、ドッジボール。

室内だとカルタやゲーム機などと行ったところでしょうか。

私はよく友達とサッカーをしていたのが記憶にあります

運動が苦手な子も得意な子も、みんなで楽しく体を動かしていました。

しかし、今の子供達は昔ほど外で遊ぶ習慣がどうも少なくなってきたように感じます。

(昔といっても10年ほど前ですが。。)

話は変わりますが、

私は普段、小学生から高校生までの子供たちを対象にサッカークラブで

運動を教える仕事をしています。


毎日運動を教えていて、よく思うことがよくあります。

【最近の子供って運動能力低くない?】

と。

例えば、スキップを中学生にやってもらうとします。

私が子供の頃はみんな鼻歌を歌いながらよくしていましたし、

周りで出来ない人は稀な印象でした。

しかし、今の中学生にやってもらったところ綺麗にできるのが約半分程度しかいません。

心の中では【え。うそでしょ。。】と衝撃的でした。

彼らからすると

・タイミングがとりずらい。

・手足が逆になってしまう。

といった感覚になるそうです。

他にも、芝の上で後転などをさせても出来る人の方がむしろ珍しくあります。

これくらいは出来るだろうと思っていたことが最近の子供にとってはハードルが高いんだなと。

最近の子供は運動能力が低くなってる?

子供の運動能力低下 に関して私自身、教育現場でひしひしと感じていますが、

データ上ではどうなのでしょうか。

やはり年々の低下はデータでも確認されているとのことです。

文部科学省が実際に30年前の親世代と今の子供世代の体力・運動能力を調査したところ、

ほとんどの項目で親世代を下回っているとのことです。

つまり今の子供達は運動能力が以前よりも低くなっているんです。

データ上ではもちろん、教育現場レベルで運動能力の低下を感じてしまうこの現状に

残念な気持ちと、日本の教育に対する危機感さえ感じるようになりました。

子供の運動能力低下が及ぼす影響

では子供の運動能力低下は、社会・そして子供の心身にどのような影響をもたらすのでしょうか。

  • 身体的悪化のリスク

運動能力が低下すると、肥満や生活習慣病(糖尿病・高血圧・心血管疾患)のリスクが高まります。

また筋力不足や柔軟性の低下はケガのリスクも増加します。

  • 精神的健康の影響

運動が不足すると、ストレスの解消や気分の安定が難しくなり、うつ病や不安症状のリスクが高まることがあります。

  • 学業成績への影響

運動は集中力や認知機能の向上に寄与するとされています。運動能力の低下は、学業成績や学校での集中力に悪影響を与える可能性があります。

  • 社会性の低下

スポーツや遊びを通じて他の子供と関わる機会が減少し、コミュニケーション能力やチームワークの習得が遅れることがあります。

  • 運動習慣の欠如

子供の頃に運動習慣が身につかないと、成人してからも運動を避ける傾向が強まり、長期的な健康リスクが増大します。また健康の維持・増進による医療費削減も大きなメリットと言えるでしょう。

子供の運動能力が低下している原因

では一体なぜ、最近の子供達は運動能力が低下しているのか。

  • 座りがちな生活習慣

テレビやスマートフォン、タブレットなどのデジタルデバイスの普及により、子供たちが長時間座って過ごす時間が増えています。これにより、身体を動かす機会が減少し、運動能力の低下に繋がっています。

  • 運動機会の減少

学校の体育の授業時間が短縮されたり、遊び場の減少、または安全面の懸念から屋外での自由な遊びが制限されることが多くなっています。

これにより、自然な運動機会が失われています。

個人的にはこの要因がとても大きく感じており、公園でのボール遊び禁止等の規制が運動機会の減少をさらに加速しているように感じています。

  • 学業や習い事の優先

学校の宿題や塾、習い事に多くの時間を費やすことで、運動する時間が取れない子供が増えています。

特に都市部ではこの傾向が顕著です。


  • 安全面の懸念

親が子供を外で遊ばせることに不安を感じるケースが増えており、それが運動不足に繋がっています。

交通の危険や犯罪のリスクを避けるため、子供たちが屋内で過ごす時間が増えています。



  • 食生活の変化

ジャンクフードや高カロリー食品の摂取が増加し、エネルギーの過剰摂取と運動不足が相まって、体力の低下や肥満の原因となっています。

これにより、運動する意欲や能力が低下することがあります。

  • 家庭環境の変化

共働き家庭の増加や核家族化により、親が子供と一緒に運動する時間が減少していることも一因です。

また、親自身が運動習慣を持っていない場合、子供も運動に積極的になりにくいです。


我々大人が、運動できる環境を提供してあげること

子供の運動能力低下は社会にとっても、子供自身にとっても大きな影響を及ぼします。

運動は脳の発達においても、健康増進のおいても 

とても重要な役割を果たします。

子供が自然と運動をしたくなるように環境を与えてあげるのも我々大人の役割です。

例えば、サッカーボールやバスケットボールを買ってあげたり、

子供と一緒に運動をして汗を流してあげれば、お互いにメリットもあるでしょう。

遊び場の減少など、大人の都合によって少なくなってしまった子供の運動機会を、

次は大人が与えてあげるのが我々の責任ではないでしょうか。

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