はじめに
今回は前回の記事にも書いた、
日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナー(以下AT)
の資格試験についての続きを書いていこうと思います。
AT試験の流れは簡単に表すとこんな感じです。
理論試験を突破→実技試験を突破→AT合格
理論試験を突破することができた人のみ
実技試験を受けることが出来る流れになります。
前回の記事でも書きましたが、
合格率で言うと理論試験は20%前後なのに対して
実技試験ではかなり高めの合格率(およそ80%前後)になっています。
今回はこの実技試験において、
合格率が高いにも関わらず落ちてしまう人の特徴3選
について私の個人的な見解をお伝えしていこうかなと思います。
実技試験において一発アウトの行動(時間オーバーなど)
というのも存在しますが、それらはクリアする前提で話を進めますので、
今回は割愛させていただきます。
また実技試験では学校ごとでの対策が違うことがあります。
そのため、ある専門学校では毎年90%以上合格者を出すところもあれば
受ける年によっては合格率0%だった学校も存在します。
つまり対策の仕方によって合否結果が大きく変わってくるのです。
逆を言えばしっかり対策を行えば基本的に受かる試験になっていますので、
これから実技試験を受ける方はしっかり準備した上で臨んでください!
①トレーナーっぽさが無い。
そんなことかい。
と思った方も少なくないと思います。
ですが、このトレーナーっぽさは試験においてすごく重要になります。
ドクターをはじめとする審査員は
「この受験者は本当にATとしての資質があるのか。現場実習をちゃんとやってきたのか」
というスタンスで評価を行います。
そのため
不慣れな感じの手技や、ぎこちない会話は
トレーナーっぽさが無い。すなわちATとしての資質がない。
と判断されてしまうのです。
逆に堂々とした姿勢で実技を行えば、試験官は
「実習もしっかりやってきた感があるし、この受験者は大丈夫だな」
と判断が甘くなることもあります。
実際に、そわそわした評価はスポーツ現場においても
選手の不安を煽ることにも繋がってしまいます。
たとえ試験中、あまりの緊張でパニックになったとしても
堂々と振る舞うことが大事なのです。
②急なアクシデントに弱い
二つ目は急なアクシデントに弱い ということです。
私の友達にもいたのですが、選手役が予想をしていなかった反応を見せてきたりすると、一気に思考停止してしまうパターンです。
私の友達の話ですが、チューブ抵抗でレッグカールをしたときに
選手が痛い反応をしました。
評価の段階ではMMT5だったのに。。
しかし、選手の反応から負荷を低くする必要があるので、
彼はチューブの引っ張る強さを下げていきました。
しかし、引っ張っているか引っ張っていないかのギリギリくらいまで
強度を下げたのに痛いと言われ、そこで彼はテンパってしまい
結果は落ちてしまいました。
それ以降、何をやったのかも覚えていないほど終始パニックになってしまったらしいです。
今になって思えば抵抗を徒手にしたり、
収縮様式を変えたりと行えることはいっぱいあったと思いますが、
その時の彼にとって選手役の反応があまりにも予想外過ぎて思考が止まってしまったんだと思います。
実際の現場においてMMT5だったにも関わらず
微弱なチューブ抵抗で痛みが出るのは本来想像しにくいですが、
そのような急なアクシデントに対応出来なかったために彼は落ちてしまいました。
やりやすい選手役の方もいれば、受験者を困らせてくる選手役も中にはいます。
もし後者の人とぶつかったとしても適切な対応と対策をすれば
問題なく合格できるので、安心してください。
ではどのような対策が必要でしょうか?
私は主に二つあると思います。
・全てのメニューのプログレッション&リグレッションVerを作ること。
・起きそうな問題をリスト化する。
また練習相手がいればそれを練習のうちから行う。
これらを行えば具体的な対応方法はもちろん、
急なアクシデントに対する免疫もつくと思うので是非実践してみてください!
③沈黙時間が長い人
最後は、沈黙が長くなりコミュケーションを怠る人です。
①トレーナーっぽさが無い にも共通する部分ですが
必要最低限の事しか選手役に伝えない人は
審査員にとって悪い印象を与えてしまいます。
痛みの確認や修正点などの最低限必要な情報に加えて、
・メニューの目的
・注意点
・良かった動作
・今後どうしていくのか
など様々な視点での情報を選手に伝え、
選手の主観的なものとすり合わせながら進んでいくのが理想です。
そのため一方的に伝えて、後は選手役がメニューをこなすのを見ている
といった事はなるべくしないようにしましょう。
沈黙は絶対にしない。くらいがベストだと思います。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
- トレーナーっぽさが無い。
- 急なアクシデントに弱い
- 沈黙時間が長い人
今回挙げた3つは、実技試験で落ちてしまう人に多い特徴だと思います。
たとえ自分に自信がなかったとしても、
声を大きくハキハキと、胸を張ってやっていただければと思います。
現在、実技試験に向けて練習している方々や
ATになるために勉強している方々にこの記事が届けばと思います。
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