令和5年度 AT試験の結果が発表された!?

AT試験




2024.9/20 日本スポーツ協会からAT試験に関する新しい情報が公開されました。


令和5年度AT試験の受験者数・合格者数・合格率の情報になります。


毎年、協会からは
試験内容と合格者のみの発表でしたが、今年は急に情報開示を始めましたね。。


これからAT試験に挑戦する方、ATに興味のある方は目を通しておくと良いでしょう。


やはり難関は理論試験

データを見てみると、
・理論試験の合格率は32%。
・実技試験の合格率は80%弱 という結果となっています。


私が学生の時は、
理論試験では30%の合格率。実技試験では80%の合格率と言われており、

噂程度に思っていましたが、概ね実際の合格率と合致しているのが分かります。

こちらのデータからも分かるようにAT試験の大きな壁は理論試験にあると言えるでしょう。


驚くべきことに、養成講習会受講者(推薦組)よりも適応コース修了者(学校組)の方が合格率が高くなっています。

推薦組はスポーツ現場を経験している人たちで構成されますが、
それでも合格率が学校組より低いのはやはりテキストを中心とした勉強量の差ではないかと感じます。


このことから、理論試験を突破するためには、試験に受かる対策(勉強)を十分に行わないといけないことが分かります。



理論試験の具体的な勉強法に関してはこちらの記事を参考にしてください。



実技試験での壁はカテゴリⅠ

理論試験よりも緊張感が高くなる実技試験。

全体での合格率は80%弱の結果になっています。


詳しく見てみましょう。

カテゴリⅢ テーピング

カテゴリⅢのテーピングは90%以上の合格率なので、基本的には問題ないでしょう。


後期では26人の受験生がテーピングで試験に落ちていますが、原因はなんだったのでしょうか。


考えられるとすれば、主に3点

  • 手順間違え
  • 健側/患側の間違い
  • 時間切れ

一番考えられるのは手順間違えになります。

試験ではテキストと全く同じやり方で巻かないといけないので、手順の暗記は必須になります。


緊張感で頭がパニックになってしまうと、健患側の間違いを起こしてしまう人もたまにいます。
もし試験でこれをしてしまったら一発アウトになります。

テーピングを巻く前に必ず「今回、巻く足はこちらで合っていますか?」と選手役に確認すると良いでしょう。


時間切れに関しては基本的に心配する必要はないかと思います。
9分という長い時間がありますので、どの部位であっても心に余裕を持ちながら巻いていきましょう。

カテゴリⅡ アスレティックリハビリテーション

おそらく実技試験対策で一番時間を割かなければいけないのが、
このアスレティックリハビリテーションかと思います。

データを見ると90%以上となっており、思ったよりも合格率が高いのが分かります。
私個人としては少し驚いた印象です。


ここで落ちる原因があるとすれば主に3点

  • コミュニケーション不足
  • 負荷の調整ミス
  • 時間切れ

カテゴリⅡでは特に選手役とのコミュニケーションが大事になってきます。

例えば、選手の評価を行う際に説明もなくいきなり身体に触ると減点対象になります。

これから自分が行うことやその目的を事前に伝えた上で、評価・リハビリを実践しなくてはいけません。



負荷の調整ミスに関しては、選手役がリハビリメニューを実施した際に痛みや恐怖感を訴えてくる可能性があります。

その際はリハビリの負荷を下げなければいけません。

選手役と密にコミュニケーションをとり、選手の安全を配慮していることをアピールしながらリハビリを行うと良いかと思います。



また試験終了1分前には試験官から「残り1分です」とアナウンスされます。

1分前になったら、その時に行ってるメニューを最後にして、
本日のまとめや今後の方針などを伝えて終わりにしましょう。

カテゴリⅠ 応急処置、検査・測定と評価

令和5年度で合格率が一番低いのがこのカテゴリⅠという結果でした。

特に前期の受験生は83%となっており、多数の受験生がここで落ちてしまいました。

落ちる原因としては

  • 時間切れ
  • 健側/患側間違え
  • 診断行為をしてしまう

カテゴリⅠで一番多いのが時間切れではないかと思います。
落ちる人の特徴として、細かく評価をし過ぎてしまうのが挙げられます。

制限時間は9分ですが、どんなに遅くとも8分以内に終わらせるように心がけると良いかと思います。


また健患側の間違いは一発アウトになります。

問診のところで
「痛い場所を指で指してください」などと伝えると健患側の間違いはなくなるかなと思います。



また、アスレティックトレーナーとしてやってはいけない事の一つに【診断行為】があります。

日本で診断行為が許されるのは医師のみです。

選手役に評価内容を伝える際には必ず「○○の可能性があります」という伝え方をしてください。


もし、○○です!という断定の言い方をしてしまうと不合格が決定しますので、注意が必要です。

実技試験の落ちる人の特徴をまとめた記事もあるので良かったら参考にしてみてください。


新カリキュラムの合格率はさらに低い!?

ATの新カリキュラムの移行に伴い、令和5年度の試験からは【新カリキュラム検定試験】も並行して行われています。

合格率を見ると23%となっており、今までよりも難易度の高い試験になっていることが予想されます。


テキストも新しく変わり、カリキュラム内容も以前とは大きく異なっています。


ここで問題になってくるのが、今年もしくは来年受験する旧カリキュラムの学生達です。

旧カリキュラム内容の試験を受けれる年数も限られており、毎年理論試験を受けるという事が難しくなるかと思います。



絶対に一発で理論試験を合格する気持ちで挑んでもらえればと思いますので是非頑張ってください。


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