
📝 はじめに|「水じゃダメなの?」という疑問に答えます
「うちの子、水筒の水をちゃんと飲んでるのに、練習後はいつもグッタリしてるんです…」
夏になると、こうした声をよく耳にします。
実はそれ、“熱中症の前段階”かもしれません。
そしてその原因のひとつが
「水だけでは補えない“体に必要なもの”がある」という事実です。
私は現在、Jリーグクラブでアスレティックトレーナーとして活動しており、
毎年、
夏場のジュニア世代の熱中症リスクに向き合い、
選手たちの水分補給や体調管理のサポートを行っています。
その中で何度も見てきたのが、
「水は飲んでいたのに倒れてしまった子」。
彼らに共通していたのは、
“ナトリウム(塩分)や電解質”が足りていなかったという点でした。
この記事では、
・子どもが飲みやすい
・成分もしっかり補える
・現場でも実際に使われている
そんな「おすすめの熱中症対策ドリンク5選」をご紹介します。
お子さんが自然にゴクゴク飲めて、熱中症を遠ざけられる。
そんな“夏の相棒”を一緒に見つけてみませんか?
熱中症対策に必要な“3つの成分”とは?

「とりあえず水分を摂ればいい」と思っていませんか?
実は、熱中症対策に必要な“水以外の成分”があるんです。
トレーナーとして現場で見てきた経験から言えるのは、
「成分の質」がパフォーマンスと安全性を大きく左右するということ。
ここでは、ジュニア世代にとって特に重要な成分を3つに絞って解説します。
① ナトリウム(塩分)
汗と一緒に失われる代表格。
これが足りないと、
水を飲んでも吸収されず、
体に留まらない状態になります。
さらに、ナトリウムが不足すると
倦怠感・頭痛・吐き気などの症状も。
✅ 目安:100mlあたり40〜50mg以上含まれているドリンクが理想
✅ 表示ラベルの「ナトリウム」または「食塩相当量」をチェック
② 適度な糖質(グルコース)
糖質は水分と一緒に腸から吸収される“搬送役”のような存在。
つまり、糖が適度に含まれていることで水分の吸収スピードがアップします。
ただし、糖分が多すぎると胃もたれや血糖値の急上昇につながるので、
“スポーツドリンク”と“ジュース”の違いを意識するのがポイントです。
③ カリウム・マグネシウムなどの電解質
汗とともに失われる微量ミネラルも重要です。
とくにカリウムは筋肉のけいれん防止、
マグネシウムは神経伝達の正常化に関与しています。
→ OS-1や経口補水液系のドリンクにはこのあたりがしっかり入っています。
ジュニアでもゴクゴク飲める!おすすめドリンク5選

ここでは、
「子どもが飲みやすい」×「熱中症対策に必要な成分入り」という観点から、
現場での使用実績や家庭での使いやすさをもとに厳選した5つのドリンクをご紹介します。
1. アクエリアス 経口補水液(パウチタイプ/ドリンクタイプ)
- ✅ ナトリウム量しっかり/味はやや薄めで飲みやすい
- ✅ スーパーやコンビニで手に入りやすい
- ✅ パウチタイプは携帯性◎、試合用におすすめ
💬 現場での声:「甘すぎず、後味スッキリでゴクゴク飲める」

2. OS-1(オーエスワン)
- ✅ 医療現場でも使われる本格派経口補水液
- ✅ ナトリウム・カリウム・糖質など、成分バランスが理想的
- ⚠️ 味はややクセがある(大人のポカリより薄く塩気あり)
💬 飲み慣れてくると“体が欲しがる味”という声も多い

3. 明治 アクアサポート(粉末)
- ✅ 粉末タイプで濃さの調整が可能/コスパ◎
- ✅ 500mlに溶かすだけでOK(好みに合わせて調整可能)
- ✅ Amazon・楽天など通販でまとめ買いにもおすすめ
💬 「練習用と試合用で濃さを変えられるのが便利」と好評

4. ヴァームウォーター(VAAM)スポーツドリンク
- ✅ “運動による脂肪代謝”をサポートするアミノ酸配合
- ✅ ナトリウムや糖質もしっかり補給可能
- ✅ 運動中の“持久力維持”をサポートしたい子に
💬 甘さ控えめで、小学生でも飲みやすいとの声も

🍼 5. ポカリスエット イオンウォーター(またはキッズ)
- ✅ 浸透圧設計で吸収が早く、体にやさしい
- ✅ キッズ用がない場合は「イオンウォーター」で代用可能
- ✅ スポーツ前後の“予防的な補給”にも◎
💬 「普通のポカリよりさっぱりして飲みやすい」

【選び方のコツ】子どもが嫌がらずに飲むために

せっかく良い成分が入ったドリンクでも、
子どもが飲んでくれなければ意味がありません。
現場でも「味が苦手で口をつけない…」というケースはよくあります。
ここでは、保護者目線で失敗しない“ドリンク選びのコツ”を3つご紹介します。
① 味の好みを事前に“試飲”して把握しておく
ドリンクによって、甘さ・酸味・塩気はかなり違います。
特にOS-1や経口補水液系は、
初見で「しょっぱい!」と驚く子も多いです。
✅ 普段から練習前後に“味見タイム”をつくる
✅ 子どもが自分で選んだ方が、飲みやすく感じる傾向あり
② “冷たさ”は大事!でも“凍らせすぎ”に注意
暑い日は、
冷えた飲み物の方が圧倒的に飲みやすくなります。
ただし、凍らせすぎて中身が出ない、
冷たすぎて飲めないのは逆効果。
✅ 保冷ボトル+氷で“キンキン手前”をキープ
✅ スポーツ用キャップ(片手で飲める)もおすすめ
③ 飲むタイミングを“3ステップ”で意識する
タイミング | 内容 | 目的 |
---|---|---|
活動前(開始30分前) | ゆっくり200〜300ml程度 | 体内を潤す準備 |
活動中(休憩中に小分け) | 1回100〜150mlずつ | 発汗に合わせて補給 |
活動後(終了後すぐ) | 成分多めの補水液で回復 | 体温調整と疲労回復 |
「のどが渇いた時にはもう遅い」と言われるように、先回りの補給がカギです。
まとめ|「飲みやすさ×成分」で“バテない夏”をつくる
熱中症対策において、
水分補給は「とりあえず飲ませる」では不十分です。
特にジュニア世代は、体温調節が未熟で汗の量も多く、塩分や電解質が不足しがち。
この記事では、
- 熱中症予防に必要な成分
- おすすめの5つのドリンク
- 飲みやすさを重視した選び方のコツ
を、現役トレーナーの視点からお届けしました。
「うちの子、毎年夏にバテるんです…」という保護者の方へ。
今年の夏は、お子さんに合った“飲みやすくて補える”ドリンクを選ぶことで、
パフォーマンスも、体調も、ぐんと安定します。
次回は、シーン別におすすめの補給法や熱中症の予防アイテム紹介などの内容をお届け予定です!
子供はもちろん、
大人の皆さんも夏の暑さには十分注意をしてくださいね!
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