サッカーは走る競技です。
小学生なら40分前後。
中学生なら60分前後
高校生からは90分の試合時間になります。
さて競技者はどれだけの時間ボールを触っているでしょうか。
またどれだけの時間走っているのでしょうか。
プロの試合でさえ、一人当たりがボールに触っている時間はどんなに多くても2分と言われています。
逆を言えば、90分のうち88分は、スプリントをしたり、中ジョギング・低強度ジョギング、歩いたりを繰り返しているわけです。
歩いたり、ジョギングをしたりする分には誰もが出来るはずです。
しかし、速く走るというのは人の能力差によって大きく変わってくるところでもあります。
Jリーグフィジカルデータの統計で、勝負を分けるゴール前のシーンにおいて、
どれだけ速く走れるかで結果が変わってくるというデータが実際にあります。
考えてみれば分かりますが、足が遅い選手と速い選手が1対1をしたら、速い選手の方が有利になるのは確かですよね。
現代のサッカーにおいてフィジカルが重要視されているのは間違いなくあります。
その【フィジカル】の代表的な指標の一つが足の速さになりますから、どれだけ速く走れるかというのは今後さらに求められるものになります。
では足の速さは果たしてトレーニングで変わるものでしょうか。。
結論ですが、間違いなく変わります!誰でも足は速くなれます!
またトップレベルのサッカー選手をはじめ、足を速くするトレーニングに取り組む人が年々増えている印象です。
陸上の短距離選手が行うトレーニングなども積極的に取り組んでいくと良いかと思います。
この記事では足の遅い選手の特徴を紹介し、それを改善することでサッカーのパフォーマンスを上げていく内容になっています。
足の速さは二つの要因で決まる!?
どんな競技でも足の速さは二つの要因で決まります。
それはピッチとストライド です。
足の速さ=ピッチ×ストライドと考えてもいいかと思います。
つまり、どちらかだけが優れてるというよりも、どちらもトレーニングで鍛える必要があります。
ピッチ
ピッチとは簡単にいうと、足の回転(歩数) になります。
例えば、一歩が2メートルの人同士で走ったら、より多い歩数の方が速く走れますよね。
特にサッカーにおいてはピッチを多くするのは非常に重要です。
なぜなら、陸上の短距離走とは違い、ストップ動作や急激な方向転換をしないといけない場面があるからです。
特にゴール前では瞬間的に動かないといけない場面もあるので、サッカー選手は高いピッチ能力が求められます。
ピッチを上げる方法としては【アジリティトレーニング】がおすすめです!
ストライド
ストライドとは 一歩の大きさ(歩幅) になります。
例えば、1歩が1メートルの人と2メートルの人では同じ歩数で走ってても2倍の差が生まれます。
どんなにピッチ能力が高く細かく動けても、ストライドが小さければ相手を置き去りにすることはできません。
特に15メートル以上のスプリントではこのストライド能力の差が顕著にあらわれます。
育成年代においては、身長が高くなるにつれてこのストライドが大きくなっていきます。
速く走れる選手においては特にこのストライドが大きいのが特徴です。
ピッチはある程度トレーニングを積むと限界が見えてきますが、ストライドに関してはトレーニングによって大きく伸ばすことが出来るようになります。
特徴①フォームが悪い
足が遅い選手のほとんどは走るフォームが悪いです。
特にサッカー選手で多いのが、足が後ろに流れるパターンです。
サッカーの動作においては、ボールを追いかけるシーンが多くあります。
速く触ろうとすればするほど、上半身は猫背で前傾し、頭も前にでてしまうようになります。
このフォームだと、本来地面からもらえるはずの地面反力が全くもらえていない状態になるので、
足は遅くなるし、無駄な力も使ってしまうことになります。
また、悪いフォームでのスプリントは特に筋肉系の怪我にも繋がってしまいます。
まずは、頭から足まで一直線の姿勢をキープし、しっかり重心の真下を蹴るイメージで走れるようになりましょう。
特徴②地面から反発をもらえていない
二つ目は、地面から反発がもらえていないという特徴です。
足が後ろに流れて地面を蹴れないのもそうですが、地面は蹴れているのに地面反力がもらえていない選手も多くいます。
これは股関節の機能を向上させることで改善がされるようになります。
具体的にいうとヒップロックを身につけるようにしましょう!
ヒップロックとは片脚になった時に反対の骨盤(遊脚側)が落ちないようにすることです。
分かりにくい方もいると思うので、下の画像を見るとイメージしやすいかと思います。
↑ヒップロック⚪︎
立脚側(右)の骨盤が下がり遊脚側(左)の骨盤が上がっている。
↑ヒップロック×
立脚側(右)の骨盤が上がり遊脚側(左)の骨盤が下がっている。
走っている時にこのヒップロックが出来ることによって、地面をしっかり押せるようになるので、これを身につければ今よりも足が速くなるようになります。
具体的なトレーニングは下記動画を参照。
特徴③腕の振りが効果的じゃない
足を速くするためには、全身の連動が必要不可欠です。
特に上半身の使い方は走ることに限らず、コンタクトの瞬間やジャンプの際にも重要になってきます。
私自身、Jリーグの育成年代を指導していますが、腕を使う習慣すら無い選手も多くいます。
歩く時も走る時も、右足が前にでれば反対の左手がでてきますし、その反対も然りです。
これは、足を前に出した時の骨盤の回旋力を相殺するために上半身は反対の動きをしています。
走るスピードが速くなればなるほど、骨盤の回旋力は高まり、それに伴い腕も強く振らなければいけません。
この腕の使い方が効果的でないと、骨盤の回旋力を相殺することが出来ず、身体がブレブレになってしまいます。
よって足が遅くなってしまうので、下半身だけでなく上半身のトレーニングも行うようにしましょう。
具体的な腕の振り方に関して以下の動画を参考にしてみるといいかと思います。
足の速さはトレーニングで変えられる!
足が遅い選手の特徴
- 特徴①フォームが悪い
- 特徴②地面から反発をもらえていない
- 特徴③腕の振りが効果的じゃない
冒頭でも言いましたが、足はトレーニングで速くすることが出来るようになります。
足が遅い人、もっと速くなりたい人は上記の特徴を改善し、今までにないスピードを是非手に入れてください。
近代サッカーにおけるフィジカル要素が高まっていく現状も理解しながらトレーニングしていくとより良いかと思います。
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