育成年代 筋トレはいつから始める?

スポーツ医科学

【筋トレをすると身長が伸びない】

みなさんはこれ↑聞いたことがありますか?

私は小さい時から耳にすることがあり、筋トレ=成長を止めるもの

という認識を持っていました。

よくコーチにも筋トレはやるな!!って言われてた記憶があります。。


でも、大人のスポーツ選手は当たり前に筋トレをしているし、自分はいつから始めれば良いのだろう。。

と分からないままでした。

おそらく私と同じような悩みを抱えている人もいるのではないでしょうか。。

今回は科学的根拠をもとに

育成年代において、筋トレはいつから始めるのか を皆さんにお伝えしていこうと思います。

筋トレをすると身長が伸びないは嘘!?

結論ですが、【筋トレをすると身長が伸びない】は誤った情報です。

「筋トレをすると身長が伸びない」という話は、広く信じられているものの、科学的な根拠に乏しい誤解です。

正しく行えば、筋トレが成長や身長に悪影響を及ぼすことはありません。

以下に、筋トレと身長の関係について詳しく説明します。

筋トレと身長の関係

筋トレそのものが【身長の成長を止める】という科学的証拠はありません。

筋トレを行っても、骨の成長板(骨端線)に過度の圧力や損傷を与えない限り、成長に悪影響を及ぼすことはないとされています。

身長は主に遺伝や栄養、ホルモンの影響で決まります。

筋トレによって成長ホルモンが分泌され、骨の発達が促されることもあり逆に健康的な成長をサポートする可能性もあります。

成長板への影響

成長期において、骨の端にある「成長板」が成長に重要な役割を果たします。

過度な負荷をかけすぎたり、無理なトレーニングを行うとこの成長板にダメージが生じ、
成長に悪影響を及ぼす可能性があります。

しかし、これは不適切なフォーム過度な負荷をかけた場合の話です。

正しいフォームで、適切な負荷を守りながら行う筋トレは、成長板に悪影響を与えるリスクはほとんどありません。

筋トレの利点

筋トレは、筋力や骨密度の向上、姿勢の改善に役立ちます。

これにより、成長期の子どもや若者にとっては運動能力の向上や怪我の予防にも繋がります。

特に自重トレーニングや軽いウェイトを用いたトレーニングは、
筋力の発達を促進し全身のバランスや体幹を強化するのに有効です。

安全に筋トレを行うための注意点

適切な指導

専門家やトレーナーの指導のもとで、正しいフォームと適切な負荷で筋トレを行うことが重要です。

これにより、成長板への過度な負荷を防ぎ、安全に筋力を強化できます。

無理のないトレーニング

成長期に重いウェイトを使用する場合は、無理せず段階的に負荷を増やすことが大切です。

軽めの重量と高い反復回数で筋持久力を鍛える方法も有効です。

休養と栄養

筋トレを行う場合は、十分な休養とバランスの取れた栄養摂取が必要です。

これにより身体が十分に回復し、成長に必要なエネルギーと栄養が供給されます。

姿勢と見た目の身長

筋トレは姿勢を改善し、背筋を伸ばすことで、実際の身長以上に高く見える効果があります。

特に背中や体幹の筋肉を鍛えることで、自然と良い姿勢を維持しやすくなります。

いつから筋トレを開始する?

筋トレは正しいフォームで適切な負荷をかければ、成長にとってはプラスになるというのは分かりました。


では実際にいつから始めるのか。


結論:小学生高学年〜中学生から が良いと思います。


早すぎない?と思った方もいるかと思いますが、正しいフォームと適切な負荷さえ守れば全く問題ありません。

逆に言えば、悪いフォームで高負荷なトレーニングをしてしまうと、
オスグッドであったりシーバー病といった成長痛にもなってしまいます。

具体的なトレーニング

今回は下半身を中心にご紹介していこうと思います。

小学生高学年〜

自重スクワット 10回×3セット

まずは回数よりも正しいフォームを意識しましょう!

特に膝が前に出てしまうスクワットはNGです!

もも前への負荷が高くなってしまいオスグッドになってしまうリスクがあるので注意しましょう。

フロントランジ 10回×3セット

こちらも回数やセット数は少ない状態からでも良いので、ゆっくり正しく行いましょう。

中学生〜

中学1年生の時はまだ骨格的にも成熟していないので、自重での負荷が一般的です。


中学2年生くらいから徐々に成長のピークが訪れ始めます。

周りの子よりも成長速度が速い人に関しては、1〜5kg程度の重りを持ち始めましょう。


中学3年生では、骨格系がしっかりしてくるので10〜20kg程度の重りを持ちながらスクワットなどを行なっていきましょう。

人によっては、40キロ程度の重りが丁度良い場合もあったりするので、無理のない範囲で重量を上げていきましょう。

高校生〜

高校生に関しては成長板も安定し、骨格もほぼ大人になってくるフェーズになります。

正しいフォームでトレーニングをすることに変わりはありませんが、負荷は段階的に上げていきましょう。

人によっては成長速度が遅く、まだ成熟度がピークに来ていない方もいるかもしれません、

その場合は焦らず、その人に合った負荷でトレーニングをしていきましょう。

身体の成熟度(PHV)を測る方法

実は、自分の身体が成長のピーク(PHV)を迎えているかを知る計算式があります。

PHV[Peak High velocity]とは、身長の伸びを定期的に観察したときにその期間の増加量が最も多くなるタイミングを指します。

PHV時に一番身長が伸び、それ以降は緩やか伸びていき、次第に身長が止まっていくといった流れになっています。

https://note.com/harumiya0421/n/n361d8c7cfb3e#nBJYM note参照


こちらに必要な個人情報を入力していただくと自分のPHVが把握出来るようになります。



0よりも+であれば成長のピークを過ぎている見方が出来るので、

積極的に筋トレを行っても問題ありません。

まとめ

  • 【筋トレをすると身長が伸びない】は誤った情報
  • 筋トレは小学生高学年〜
  • 負荷はPHVをもとに段階的に上げていく

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